酒は薬?クスリ?

加藤さんは90歳男性。
在宅診療をしている。
ケアマネから報告があった。
「最近また飲み始めてるんです」

3日前に転倒したらしい。
数ヶ月前にも転倒している。
それは、飲酒とは関係ない。
必死のリハビリで劇的に回復した。

リハビリ中は断酒していた。
最近お酒を復活したのだ。
午前中往診に行ったときも、
ビールを飲んでいた。


主治医はコップに注いであげる。
「おつきあいできなくてごめん」
血圧も下がり、上機嫌。
少し調子に乗りすぎたか…

ケアマネの前で、バツが悪そうに
している加藤さん。
ケアマネと師長に叱られている。

ウインクしながら、
「気をつけないと!」
と茶番を演じる主治医。

「まあ、70歳過ぎれば朝から
飲んでてもいいんだけどね」

と持論を展開し、ケアマネと
師長に睨みつけられる。

「怒られない程度に飲むように」
と曖昧な指示を出すと
「味方がいてよかった」
と喜ぶ加藤さん。

不思議と、立ち上がり方など
動作すべてのキレが上がっている。
シラフでも転ぶときは転ぶ。
飲酒してた分、軽症で済んだかも。
誰にもわからない。

加藤さんは事業でも成功している。
町会の功労者であり、長老だ。
残り人生を「多幸感」がカラフルに
してくれるなら飲酒も「あり」では?

ケアマネの目をしっかり見て、
「いつもありがとうございます」
感謝を言葉を告げた。

四角四面とも受け取られかねない
真面目なスタッフがいるからこそ
チョイ不良な医療ができる。
感謝あるのみ!

早死のススメ

増岡さんは86歳男性。
以前もブログに登場している。
https://imcjapan.org/medicalcoaching/chat2?fbclid=IwAR29eE9SSjpLIbHL72Exz1rAQnbATbya1EDPepNt_AL_oncvfMg49DM-Vdc

昼前、往診時に起き出す。
起きてリビングに座るや否や、
ビールを冷蔵庫から取り出す。
主治医がグラスにビールを注ぐ。

なんて幸せな患者さんだ

たちまち上機嫌になる。
妻の機嫌もよくなる。
少量のアルコールはドーパミンが出る。
ドーパミンは言わば「覚醒剤」だ。

歳を取ると、ドーパミンが少なくなる。
アルコールを利用すればいい。
酒は使い方次第だ。

逆に、若くして不健康な人には
断固として禁酒させる。
労働しなければならないからだ。
若い人の飲酒はおカネも時間も
もったいない。

飲酒年齢を20歳から、75歳に
引き上げるべきだ!

若者はナチュラルハイを目指せ!
酒造メーカーと酒税をあてに
している政府から殺されるかな…

高齢未亡人にも酒を勧めることがある。
夫の前では飲んでいなかった
という女性は少なくない。

酒を始めたお陰で安定剤や眠剤を
止められたケースも多い。

どうせほどほどにしか飲まない。

「酒でも飲めば?」
と提案すると
「その手があったか!」
という顔をされることも多い。

寿命が縮むしかも知れない?

ちょうど良いではないか!
(またお叱りを受けるだろう…)
寿命は誰にもわからない。
逆に延びるかもしれない。
なんせ「百薬の長」だしね。

黙ってやれ!

著者は妻の知人の娘さんだ。
優秀なだけでなく、人格的にも
素晴らしいらしい。

日本の受験勝者とは一線を画する。
参考になる面がいくつかあった。

著者は自身の最大の強みは
「淡々と頑張れること」
と言っている。

著書の中でも「頑張る」「努力」
という言葉がしばしば登場する。
一般に認識されている概念とは

異質のもののようだ。

「苦痛」や「嫌い」が感じられない。

某社でセミナー講師をする機会があった。
快適領域の話になった。
(下線をクリックして下さい。)

快適領域でしか人は力を発揮できない。
いわゆる「努力」「頑張る」では
不快領域に入るので能率が上がらない。
むしろ逆向きのモチベーションがかかる。
だから嫌なことはしてはいけない。

そんないつもの話をした。

「そうは言っても、嫌なことでも
しないといけないときどうするか?」

いつもの質問がきた。

答えは

「默まってやれ」
だ。

いちいち不満の感情に付き合うな。

(本当はやりたくないんだけど…)
が、心に現れた瞬間、能率が下がる

どころか健康も害する。

淡々とやれ、粛々とやれ、だ。
もはや歯を磨くのに理屈をこねない。

でしょ?

渡世の義理で避けられない問題はある。
「嫌だから」という理由でそれを
避けて通れば、社会的存在ではない。
いちいち感情を介さずやるしかない。

「達人」と呼ばれる人は概して、
「ルーチン化」している作業が多い。
呼吸の如く、ルーチンをこなす。

淡々とやる。粛々とやる。

人生時間は皆同様に有限である。
時間を濃く使わなければ勿体ない。

酒席は社会的には必要かもしれない。
わけがわからなくなるほどの深酒は
無駄遣いだということだ。