「冬は忙しいでしょ?」
「”かきいれ時” ですからね」
往診患者さんを前に、
不謹慎な物言いを反省…
脳卒中や心筋梗塞も増える。
やはり冬は風邪が多い。
大げさに取り扱い過ぎだ、と。
文化・風習と言えなくもない。
「よかったあ!」
逆だ…
インフルではないのに39度!?
未知のウイルスだったら?
確率は極めて低いが…
貢献している。
またまた不謹慎と叱られるか…
The Institute of Medical Coaching Japan
「冬は忙しいでしょ?」
「”かきいれ時” ですからね」
往診患者さんを前に、
不謹慎な物言いを反省…
脳卒中や心筋梗塞も増える。
やはり冬は風邪が多い。
大げさに取り扱い過ぎだ、と。
文化・風習と言えなくもない。
「よかったあ!」
逆だ…
インフルではないのに39度!?
未知のウイルスだったら?
確率は極めて低いが…
貢献している。
またまた不謹慎と叱られるか…
神経質な伊達さんは80歳の女性。
糖尿の数値が少しでも上がると
ため息の嵐となる。
主治医が
「これくらい全然大丈夫。優秀よ」
そう言っても渋い顔をしている。
糖尿の数値とにらめっこすること
だけが人生ではない。
シャンソンが好きな伊達さんだ。
「最近歌ってます?」
「歌ってないのよ。外出てないの」
「ダメダメ。歌わなきゃ!
人間も鳥なんだから!」
「人間って鳥なの?たしかに
ピーチクパーチク言ってるけど…」
「ピーチク言うのはダメですよ。
自分の言葉ではダメ。歌は
他人の詞(ことば)だからイイの!」
自分とはこれまでに
採用してきた言葉なのだ。
自分の言葉でピーチク言ってたら
病も治らないし、マジメも治らない。
たまには他人の言葉を話すべきだ。
シャンソンはむいているのか?
明るい前向きな歌詞の方がベターだ。
「運動は?してる?」
「プールも最近サボってるのよ」
「アカンアカン。人間も魚なんだから!」
「人間って魚なの?」
「そらそうよ。お腹の中にいるときは
水かきもあったんだから!」
われながら何でも言うよなあ…
伊達さんは笑顔で帰ってくれた。
ストレスは糖尿の大敵だ。
よし、としよう。
岡田さんは膵癌と診断された。
診断時には、手術不能だった。
大きな病院で入退院を繰り返した。
専門が細分化され過ぎているのだ。
黄疸も出て初めて見つかった。
本人と家族は化学療法を希望した。
往診依頼となった。
再会を泣いて喜んでくれた。
膵癌と合わせて2勝1敗やね」
「鰻なら食べたいかも!」
上出来だ。
「お茶でもどうぞ」
「微糖」と書かれてある。
今日初めての満面の笑みだった。
名言、格言さまざま貼ってある。
図々しく主治医は言った。
見覚えのある字があった。
よくわかり、新たな喜びを得た」
毎日トイレで呟いてくれてたんだ…
岡田さんはニッコリしていた。
玄関で岡田さんの声が聞こえた。
「こんな声いつ以来かしら…」