
早い話が
無理して毒づくな
といういことだ。
発達障害という病名が横行している。
本人が困っていなければ大きなお世話だ。
病名として受け入れる必要は全くない。
ただし、カテゴライズのメリットもある。
病名がついたことでサービスが利用できる。
利用できるものは利用すればいい。
そのために税金を払っているのだから。
昔は病名としては一般的でなかった。
それゆえ、生活に困っている人も少なくない。
瀬田さん(63歳)もその一人だ。
性格は朗らかで、優しい。
独りで母を介護し見送った。
瀬田さんは複数の病を抱えている。
主に生活習慣病だ。
食事や運動のコントロールができない。
繰り返し指導するが、理解力に欠ける。
世間的には怠惰と見られがちだ。
プロから見れば「精神発達遅滞」がある。
普通に生活しながら、少しズレる。
食欲を抑えられない理由は他にもある。
世の中、安価で高カロリーの食材だらけ。
缶酎ハイはジュースより安い。
国は許可を与えているし、重要な財源だ。
瀬田さんの病状は断じて自己責任ではない。
守ってあげないといけない存在なのでは?
生活保護受給者に異様に厳しい人がいる。
不正受給は受給者全体の2%に過ぎない。
これはファクトだ。
不正受給とされるケースでもしっかり
調べれば精神疾患の可能性もある。
世の中が「深刻」になっている気がする。
しかも「意地悪」な方向に…
「自己責任」という言葉の濫用。
自己責任は自分に対して使う言葉だ。
「可哀そうやんけ!」
それは誰にでもある気持ちだろう。
正直にその感情を発露すればいい。
「可哀そうやんけ!」
幾度となく許されてきた。
時代を共にする縁で。
空間を共にする縁で。
つながりを感じ、同情してあげる心。
それはあえて醸成するものではない。
最初から持ってる素直な気持ちだ。
「盗人にも三分の理」
先人は不正受給にさえも理由を見出した。
大泥棒も移民も娯楽の対象だ。
少なくともスクリーンの中では…
無理して毒づくな、と言いたい。