血は水よりも濃い

浦川さんは74歳女性。
昨年から検診を受け始めた。

「悪い所だらけだと思います。
腹を決めてました」

結果は”特A”だった。

ちなみに浦川さんの母親は
98歳で投薬なし、認知症なし。
遺伝的要素も強そうだ。

これまでの人生、薬もほとんど
飲んだことがないそうだ。

「昨年先生にかけられた言葉を
支えに一年間生きられました」

覚えていない…
どうも、ホメたようだ。

「血を抜くのは最小限でお願いします」
「血液ってどれだけあるか知ってる?」
「いえ、知りません」
「大体、体重の8%ほどなんですよ。
体重40kgだから3リットルちょいね。
検診で抜くのは5cc弱。誤差やね」

浦川さんの検診結果は今年も
”特A”だった。

神経質ゆえ危険に挑戦しない。
だからきっと長生きするだろう。
楽しいかどうかは知らないが…

必読!糖尿病の治り方

神経質な伊達さんは80歳の女性。
糖尿の数値が少しでも上がると
ため息の嵐となる。

主治医が
「これくらい全然大丈夫。優秀よ」
そう言っても渋い顔をしている。

糖尿の数値とにらめっこすること
だけが人生ではない。

シャンソンが好きな伊達さんだ。

「最近歌ってます?」
「歌ってないのよ。外出てないの」
「ダメダメ。歌わなきゃ!
人間も鳥なんだから!」
「人間って鳥なの?たしかに
ピーチクパーチク言ってるけど…」
「ピーチク言うのはダメですよ。
自分の言葉ではダメ。歌は
他人の詞(ことば)だからイイの!」

自分とはこれまでに
採用してきた言葉なのだ。
自分の言葉でピーチク言ってたら

病も治らないし、マジメも治らない。

たまには他人の言葉を話すべきだ。
シャンソンはむいているのか?
明るい前向きな歌詞の方がベターだ。

「運動は?してる?」
「プールも最近サボってるのよ」
「アカンアカン。人間も魚なんだから!」
「人間って魚なの?」
「そらそうよ。お腹の中にいるときは
水かきもあったんだから!」

われながら何でも言うよなあ…
伊達さんは笑顔で帰ってくれた。
ストレスは糖尿の大敵だ。
よし、としよう。