自閉症は天才脳

言語化することで記憶が整理される。
言葉にできないと記憶は困難だ。
だから言葉以前の記憶は薄い。
脳神経学の教科書で見た知見だ。
ホンマか?

安藤公平君(36歳)は自閉症だ。
180㎝、100㎏とかなり大きい。
気管支喘息と糖尿病がある。
月一定期受診時、両親は付き添う。

彼の視線の先は独特だ。
診察室へ入るや否や、置時計に向かう。
少しずれているのが気に入らないのだ。
巨体が突進してくる!
当初ひるんだが、今は気にならない。
彼に攻撃性がないことをよく知っている。

公平君には発達遅滞がある。
しかし楽曲は一発で憶えるそうだ!

音楽に接するとき通常の記憶作業とは
違う部位を使っているから
とかどうとか…
解剖学的な説明は不毛な気がする。
言語化できないもの、触れられないもの。
メロディ、伴奏やリズム、音色。
それを記憶できる人間の能力はスゴイ!

古今東西人間は音楽と触れてきた。
そして時空を超えた普遍性が存在する。
「感動」を共有できるという普遍性を。

解剖学的脳より高次の機能の存在。
公平君を見てつくづく確信される。

ちなみに公平君に注射できるのは
原田医師だけだそうだ。
他では暴れてどうしようもないらしい。
脳より高次の機能で触れてくれているのだ
と勝手に思い込んでいる。

言葉にできない

栗山さんの妻は失語症が強い。
10年前の脳卒中の後遺症だ。
リハビリもあまり進まなかったらしい。

「周りが大変ですよ」
と嘆く栗山さん(78歳)。
栗山さんご本人も大病をしている。
15年前に心筋梗塞をやった。
心臓の血管に金属が入っている。
肺がんを切って13年経った。

「生き延びてますねえ」
「ええ、どうにかこうにかね」

いや、むしろ若返っている。
ふと思った。
(妻のおかげかも?)

妻は認知症ではない。
だから妻の脳内にイメージはある。
しかし、言葉にならない。
本人はもどかしくてイライラする。
夫は妻を慮(おもんぱか)る。
必死で読み取ろうとする。
さながらテレパシーの世界だ。
新たな能力が開発されたのでは?

オカルトになる前に止めておく。

身内が病を発症する。
日常の景色が一変する
変化した現状を受け入れるのは困難だ。
絶対に悪いことばかりではない。
使っていない脳がフル稼働する。
人生時間の厚みが増すかもしれない。
メリットも必ず存在する。
先に大病を患った夫。
妻の衝撃も相当なものだったはずだ。

妻が失語症。
夫は本気の「傾聴」をするしかない。
妻も思っているかもしれない。
失語症でよかった。
いらんこと吐かないですむ…

発達障害児の療育についての講演

無知は罪。
無関心も罪。
それは健常者の親も障害児の親も同じ。
親の愛だけでこどもは育たない。
みな宇宙の愛をもらって大きくなれた。
こどもは宇宙の宝物。
みなで育ててあげよう。
障害児も、シリアの戦争被害者も…