
宅配弁当の鈴木さん。
当院でも注文している。
安くて美味しいと評判だ。
家族経営をしている。
最近店主が大腸がんで亡くなった。
心配したが残った家族、妻(70)と
息子(42)で経営継続している。
「最近お弁当のご飯多くない?」
「そうよねえ!」
「息子がご飯を盛ってるのかな?」
「若いから自分の分量なのよ!」
スタッフの会話が聴こえてきた。
別室から参入した。
「お母さんとちゃいますか?」
突然参入してきた医者に驚いた。
持論を展開した。
ご飯を盛っているのは母親だ。
以前は弁当作りにノータッチだった。
主人が死んで母も参加した。
大抵男はケチだ。
お母さんの方がご飯を多く盛る。
「そうかもしれない!」
スタッフは納得して笑っていた。
鈴木さんは自分の患者さんだ。
ケロッと乳がんを克服した人だ。
茶道の先生もしている。
ということは「おもてなし」を
熟知している。
気性を知っているからわかる。
がんばれ!