感情をコントロールする方法


寂しいでしょ?
そう訊かれると、いつも
「まったく寂しくないですね」
と答えるようにしている。

ちなみに
腹立ったでしょ?
そう訊かれても
「全然」
と答えるようにしている。

そっちへ行かないようにしている。
そっちの「感情」と付き合っても
あんまり良いことがない。
「うつ病」はすぐに作ることができる、
と知っているからだ。


映画のように「他人の話」なら娯楽になる。
哀しみは娯楽にできても、寂しさを
娯楽にするのは難しいと思っている。


妻が突然死した澤井さん(74歳)。
「こんなに寂しいと思わなかった」
と言った。
酒量も増えている。

「そっち行ったらアカンわ。
独りで飲むの止めましょう」

主治医はそう助言した。

澤井さんの向かいの野中さん。
斜向いの吉田さん。
そのまた隣の田中さん。
みな未亡人だ。

「誘って一緒に飲んだら?」
と提案したら、少し考えた澤井さん
「ババアばっかりじゃねえか!」
と口が悪いので安心した。
自分のジジイさを棚に上げて・・・

移動するな!自宅にいなさい!

エネルギーの余っている若者には
酷だろう。
でも、しばらくの間、独りの楽しみを
見出すしかない。
時間的にも空間的にも日本はラッキーだ。

文化に感謝しつつ、新たなスキルを
身につける時間を与えられた。

その知恵がいつか役に立つ日が来る。
その日を嬉しがって稽古することだ。

ちなみに、
嬉しいでしょ?
そう訊かれると常に
「全然」
満面の笑みで答えることにしている。

早死のススメ

増岡さんは86歳男性。
以前もブログに登場している。
https://imcjapan.org/medicalcoaching/chat2?fbclid=IwAR29eE9SSjpLIbHL72Exz1rAQnbATbya1EDPepNt_AL_oncvfMg49DM-Vdc

昼前、往診時に起き出す。
起きてリビングに座るや否や、
ビールを冷蔵庫から取り出す。
主治医がグラスにビールを注ぐ。

なんて幸せな患者さんだ

たちまち上機嫌になる。
妻の機嫌もよくなる。
少量のアルコールはドーパミンが出る。
ドーパミンは言わば「覚醒剤」だ。

歳を取ると、ドーパミンが少なくなる。
アルコールを利用すればいい。
酒は使い方次第だ。

逆に、若くして不健康な人には
断固として禁酒させる。
労働しなければならないからだ。
若い人の飲酒はおカネも時間も
もったいない。

飲酒年齢を20歳から、75歳に
引き上げるべきだ!

若者はナチュラルハイを目指せ!
酒造メーカーと酒税をあてに
している政府から殺されるかな…

高齢未亡人にも酒を勧めることがある。
夫の前では飲んでいなかった
という女性は少なくない。

酒を始めたお陰で安定剤や眠剤を
止められたケースも多い。

どうせほどほどにしか飲まない。

「酒でも飲めば?」
と提案すると
「その手があったか!」
という顔をされることも多い。

寿命が縮むしかも知れない?

ちょうど良いではないか!
(またお叱りを受けるだろう…)
寿命は誰にもわからない。
逆に延びるかもしれない。
なんせ「百薬の長」だしね。

熟年カップル誕生?

卓球部が盛り上がっている。
患者さんのサークル活動だ。
他にも、朗読部、ダンス部、
写真部…色々ある。

卓球のあとはカラオケ。
体育系と文化系でバランスもいい。

84歳の田無さんは卓球は初めて。
それでも上達が著しいそうだ。

田無さんは社交ダンスをしていた。
ダンスも高齢になってから始めた。
ダンスは覚えることが多い。
できなかったことができるようになる
体験をしているのは大きい。

新しいことを始めるには勇気が必要だ。
自分で「無理」と決めつける。
新しいことを始められない理由の
大半は先入観だ。

つくづく感じる。
成功体験は重要だ。

75歳の荒川さんは昨年妻を亡くした。
69歳の横井さんは昨年夫を亡くした。
卓球を始めて2人とも明るくなった。
検査データも劇的に改善している。

(自称)カップリングに定評のある
主治医は二人を焚き付けている。
「一緒になれば?」
二人ともまんざらでもない様子だ。

先日、荒川さんが風邪をこじらせた。
横井さんは一生懸命看病したそうだ。
荒川さんはうつ気味な横井さんを
いつも笑わせている。

いいと思う。
新しい関係性を始めるのも
間違いなく素晴らしい。
相手がいなければ一人にさえ
なれないのだから。