年寄りの定義


「やっぱ理容業界しんどい?」
「いや、ウチはそうでもない」

後藤さん(55歳)は銀座で理容室を
経営している。
スタッフを何人も雇い、繁盛している。

商売が上手くいっている人の話は
いつも面白い。

お客さんは全員ショートカットだ。
しょっちゅう床屋に行かないといけない
髪型にするのがコツだそうだ。

感染対策もいち早く導入した。
お客さんの安心・安全のためだ。

いちいち勉強になる。

後藤さんは言う。
「年寄りはダメだね。すぐに
『できない』理由を探す」

ベテランスタッフに対する苦情だ。

手袋をつけよう、と言うと、
やれ感覚がどうのこうの、と言う。
飲みに行かないように、と言うと、
そのために仕事をしているのに、と言う。
その精神が「年寄り」なのだろう。

「旗を立てたら、そこに皆集まるんだよ!」
後藤さんの名言だ。
この辺はお祭りで培った根性だろう。

子供の頃から大のお祭り好きが高じて、
胸から背中まで立派な彫り物が入っている。
本職でもないのに、何年もかけて
痛い思いをして・・・

世間一般常識からすれば「アホ」だ。
でも、違う角度から見れば、入墨は
世界共通脈々と伝わる文化だ。


伝統を重んじる根性の人なのだろう。
そら成功するはずだ。

お薬の正しい飲み方教えます

頑なに薬を飲みたがらない人がいる。
「一生飲み続けないといけない」
「化学物質は身体によくない」
こういう信念を持っている人たちだ。

”服薬拒否文化コミュニティ”の住人だ。

現代文化を享受して生活するなら、
少し薬飲んでバランスするのでは?

あくまで個人的見解だが…

人間は文化の影響から逃れられない。

マラソンが”心地よい痛み”になるのも、
文化的教育の賜物である。
マラソンが身体に悪いと信じる人とは
正反対の効果が発生するだろう。

これはプラシーボ効果の説明でもある。

薬効の確認されている薬でも、効くと
信じて飲む方が、より効くそうだ。

効くと信じる気持ちには、
文化が少なからず関係している。
他者からの情報や、フィードバックなど…

もしかすると、科学も文化的信念の
効能を享受しているかもしれない。
とりわけ人間が対象になる医学は、
強く影響を受けそうだ。

文化的信念の効能がなければ、
ヒトの寿命は、ずっと短いかもしれない。

逆に、文化的信念がヒトの寿命を
縮めることもあるはずだ。

「それ身体によくないよ」
という助言が身体によくないのだ。
皮肉にも…

自分の信念で薬を飲まないのは勝手だ。
但し、文化的影響にまみれている
ということは自覚しておいた方がいい。

他人には軽々しく助言しない方が無難だ。

医療従事者は文化的影響の強さも
計算に入れておくべきだ。