かまってちゃんのかまいかた

松本さんは85歳の女性。
声質で好不調がはっきりわかる。
つまり「かまってちゃん」だ。

悲しそうな声で訴える。
「最近、足が重いんですよ」
「足が軽くなりたいの?」
「はい、軽くなりたいです」
「あの世へ行ったら軽くなるよ
多くの幽霊は足がないじゃない」

そして主治医は太ももを叩かれる。

松本さんは今週末、田町へ行くそうだ。
たしか息子の職場も田町だったはず。
「せっかくだから会えば?」
「ダメよ、息子はペーペーなんだから!」
「ペーペーやから会えるじゃない?
安倍首相だと会えないでしょ」

そして再び太ももを叩かれる。

主治医の太ももを2度叩いた。
悪名高い「3分診療」の間に…
退室する足取りは軽かった…

エクソシスト医者

今度お家へ行って除霊したげます

今日は2名来院した。
小黒さん90歳と清武さん83歳。
どちらも女性だ。
2人とも
「こんなこと言うと笑われるかしら」

から始まった。

まあ、色々と見えるそうだ。
昔出会った人たち…

よくわからない蠢く(うごめく)もの…

高齢未亡人が多い。
夫を亡くした直後にはあまり聞かない。
数年経ってから見え出す。
認知症初期ということもある。
レビー小体型認知症は幻覚が特徴だ。

だから認知機能の検査は欠かせない。

今回は二人とも認知症ではなかった。

幸か不幸か…

本当に存在するのかどうか?
それは、この際どちらでもよい。
幽霊もお化けも「娯楽」でしょ?
という姿勢だ。
ディズニーランドはいつも満員だ。
ディズニーキャラは想像の産物だ。
想像と幻覚の違い?
リアリティの違いだろう。
ディズニーランドにはキャラが実在する。
十分にリアリティがあるではないか!
見方次第ではただのお化け屋敷だ。

と言ってお叱りを受けたが…

人間の脳は色々見せてくれる。
幻覚や幻聴を作るのは得意技だ。
脳内物質の過剰分泌かも知れない。
自然現象を説明する。
科学がその役目を果たしてきた。
今「不思議」と思われていること。
それも近未来解明されるはず。
科学者としてその態度は崩せない。
とは言え、科学者も週末教会に行く。
医師もお参りする。

文化は文化。それでいいのだ。

無下に否定するのも大人げない。
「除霊得意なんですよ、こう見えて。

今度除霊しに行きますよ」

医療従事者よ、エクソシストたれ!
ほどほどにね…