生きてるだけで丸儲け

「今年もよろしくお願いします。
でも、おめでとうは言えないのよ」

木田さんは86歳女性。
昨年末に妹を亡くした。

生き延びると「別れ」は必然的に増える。
死後の世界を信じていない主治医は
「再会の日は遠くない。妹さんの分まで
楽しく生きてあげましょう」

とだけ伝えた。

高齢者がよく言うセリフに
「迷惑ばっかりかけてて
生きてて良いのかしら?」

というのがある。
木田さんも言っていた。

そんなことはない。
医療費も払っている。
眼鏡も洋服も購入したものだ。
消費活動は誰かの役に立っている。

生まれたときは3kgの裸体だった。
15倍くらいに成長し、衣食住どころか
眼鏡まで獲得した。
生存競争の「勝ち組」だ。


木田さんは言った。
「誰かが言ってた。生きてるだけで
丸儲けだって」
「ほんま、そのとおりですよ」


大抵の動物は生殖活動が終われば、
寿命が尽きる。
生殖活動が終わっても、文化的活動を
できることが人間の真骨頂だ。

「後輩に生き延び方を教えないと
あきませんよ」


親の年齢を超えて生き延びる。
年下の兄弟姉妹を亡くす。
その孤独感は未知の世界だ。
だけど生きるしかない。
木田さんは浅草が大好きだ。
そして食べるのが大好きだ。

好奇心さえあれば生き延びられる。

早死のススメ

増岡さんは86歳男性。
以前もブログに登場している。
https://imcjapan.org/medicalcoaching/chat2?fbclid=IwAR29eE9SSjpLIbHL72Exz1rAQnbATbya1EDPepNt_AL_oncvfMg49DM-Vdc

昼前、往診時に起き出す。
起きてリビングに座るや否や、
ビールを冷蔵庫から取り出す。
主治医がグラスにビールを注ぐ。

なんて幸せな患者さんだ

たちまち上機嫌になる。
妻の機嫌もよくなる。
少量のアルコールはドーパミンが出る。
ドーパミンは言わば「覚醒剤」だ。

歳を取ると、ドーパミンが少なくなる。
アルコールを利用すればいい。
酒は使い方次第だ。

逆に、若くして不健康な人には
断固として禁酒させる。
労働しなければならないからだ。
若い人の飲酒はおカネも時間も
もったいない。

飲酒年齢を20歳から、75歳に
引き上げるべきだ!

若者はナチュラルハイを目指せ!
酒造メーカーと酒税をあてに
している政府から殺されるかな…

高齢未亡人にも酒を勧めることがある。
夫の前では飲んでいなかった
という女性は少なくない。

酒を始めたお陰で安定剤や眠剤を
止められたケースも多い。

どうせほどほどにしか飲まない。

「酒でも飲めば?」
と提案すると
「その手があったか!」
という顔をされることも多い。

寿命が縮むしかも知れない?

ちょうど良いではないか!
(またお叱りを受けるだろう…)
寿命は誰にもわからない。
逆に延びるかもしれない。
なんせ「百薬の長」だしね。

ちょこっとはみ出す

Overflow に対する画像結果


早い話が
毎日ちょこっとはみ出そう
ということだ。


体温のように、一定に保とうとする
生理機能をホメオスタシスという。
病とはホメオスタシスの破綻だ。

昨日と同じ人生を送りたい。
それはホメオスタシスの
せいかもしれない。

しかし、「不変」は幻想だ。
アンチエイジング市場は盛況だ。
「蟻地獄」とは言い過ぎか。

「受け身」でいるから辛いのでは?
自覚的にちょこっとはみ出す。
はみ出し過ぎたら理解不能。
はみ出さなければ昨日と同じ。

毎日ちょこっとはみ出す。
イノベーション、クリエイティブ…
書店では大層な言葉が並ぶ。
「ちょこっとはみ出す」を毎日続ける。

大当たりにつながるかもしれない。
ホメオスタシスの幅が広がり、
寿命が延びるかもしれない。