流行りの濃度?

妻を怒らせると夫は脳卒中で死ぬ。

女性上司が言っていたセリフだ。

怒りは味覚を鈍麻させる。
だから料理の塩分がどんどん濃くなる。

夫は血圧が上昇し、脳卒中を起こす。

台所担当が妻とは「昭和の偏見」では?

というツッコミはなしね…

実際に怒りは味覚を鈍麻させるのか?

怒りながら食べてみればいい。
味はわからないはずだ。
少なくとも、味を楽しむ余裕はなくなる。

だから塩加減が濃くなる。

交感神経と関係していると思われる。
怒りは交感神経を活性化する。
交換神経は「闘争か逃走」状態を作る。
つまり食べてる場合ではないのだ。
(ちなみに消化活動は副交感神経の仕事)

だから味覚が鈍麻するのではないか?

機序はあくまで、「仮説」である。

お店のラーメンがとても濃いと感じる。
以前に比して。

軒並み、行列を作るラーメン屋の話だ。

店員がイラついているのか?
客もイラついているのか?
濃い味が世の中に求められている。

それ自体がホンマか?

お前が「味覚音痴」なだけやろ!
そういうツッコミにはごめんなさい。

ONE FOR ALL ALL FOR ONE

早い話が
家族の健康は総合点が一定しているのでは
ということだ。

家族が重い病を患う。
家族間での関係性に変化が起こる。
ドミノ倒し的にメンバーが病気になる
ということは滅多にない。

一緒に学ぶことで養生するようになる。
「自分が倒れてはいけない」
気持ちが免疫力を高めているのか?
実際、目の色が変わる家族は多い。
そして、以前より明らかに元気になる。

そういうケースは多い。

子どもが先に逝ってしまう。
その悲しみは言葉にできない。
しかし、数年後不思議なほど元気になる。
子どもの分まで生きてやろう!

人生を大切に生きている人は少なくない。

家族の健康は総合点が一定する。
勝手にそんな気がしている。

勿論当てはまらないケースもあるだろう。

人間は「関係」の中で生きている。
相手の状態に応じて自然と立ち回る。

親密な家族ほどバランスしている。

荒尾さん(78歳女性)は肥満している。
現在体重が78kgだ。
結婚当初、体重は45kgだったそうだ。
「詐欺ですね」
主治医は本音をつい吐いてしまう。
結婚当初、夫の体重が78kgだった。
夫はここ数年患っている。
現在体重は45kgしかないそうだ。
夫婦の体重が入れ替わったのだ!
総合点一定してるやんか…

女優魂

島さんはいつも妻の心配をしている。
外来でも妻の話ばかり。

風邪で受診した夫、北島さん。
自分のことはさておき、妻である。
「妻も風邪で明日受診する」
そうだ。
今日でなくて明日?

妻は「今日は用事がある」そうだ…

姉さん女房(75歳)は元女優。
レコードを出している歌手でもある。
今も、いわゆる「美人」さんだ。
叱られることを覚悟で偏見を。
美人は「かまってちゃん」が多い。

いつも外来では不定愁訴の嵐だ。

「はいはい、なるほどなるほど」
「ちゃんと、聴いてよ!」

主治医の冷たい医療にスネる元女優。

翌日、姉さん女房が受診してきた。
いつもと様子が違う。

夫の話ばかりしている。

夫婦って面白いと思う。
夫の心配をすることで元気になったのだ。

「心配する」とは実に良薬なのだ。

「主人、大丈夫ですかね?」
「大丈夫、ウチの家族も全滅やったよ」
風邪が流行っているという話をした。
「先生なのにダメじゃない!」
患者さんは医者の不養生に手厳しい。
「たまに風邪引けばいいのです。
それで自力で治せばいいのです」
「スパルタなのね。心配しないの?」
「内心ヒヤヒヤ。演技上手いんです。
かまってちゃんを作らないためにね」
と得意げに語ってハッと我に返った。
プロの前やった…

幸い、ここは素通りしてくれた。
主治医も患者も「天然」だったようだ…