コロナホテルで思う


医者が好きだから。
医者をやっている理由を問われたら、
それ以外にしっくりくる答えがない。

昨日はコロナホテルに勤務だった。
有志の仕事だ。

先輩たちの日記が残っている。
みな克明に書き綴ってくれている。

医者って観察力スゴイ!

改めて感心した。
そしてみな好きでやってるな!
誇らしく思った。

この人たちは、無給でも場所を探して
医者をやっているだろう。
金持ちになれないかもしれないが
食えないことはないだろう。

みな確信しているはずだ。

文化芸術分野で国に補償を
求める動きを見る。

もちろん気持ちはよくわかる。
だけどよく考えてほしい。

ホンマに好きでやっているのか?
表現したくてどうしようもない
「何か」を持っているのか?


どんな状況でも、それを求める
観客がいれば食えるはず。
その観客はいるのか?

自分に問い合わせてみた。
好きなモノ。
本、音楽、映画、ライブ・・・

自分にとって映画もライブも
辛抱できるようだ。
音楽も何らかの形で演奏できれば
聴けなくても我慢できそうだ。

聴きたくてどうしようもない
ライブも映画もないということだ。
(あくまで自分にとってはの話)

でも活字がなかったら気が狂う。
コロナ禍で自分の欲が明確に
なったのは収穫かもしれない。

2歳になった息子のわがままがスゴイ。
欲求への忠実さが半端ない。
いつまで王子として扱われるか?

「欲求は叶う」という成功体験を持った
まま大人になるのも悪くないかも?

できる限り叶えてやるか?
と思うこともある。

話は変わる。
家族と2か月離れて暮らした。
不謹慎だが、わりと快適だった。
投獄されても本が与えられれば
何とかなりそうだ。

医者の態度

井上さんは80歳女性。
リコーダーの先生をしている。
非常に珍しい歯肉癌を患った。

都内の某有名病院で手術を受け、
全部取ることができた。
術後、定期通院している。

大病院にありがちだが、
担当医が頻繁に変わる。
今回から若い医師が担当に。
態度が非常に無礼だったそうだ。
受診後、井上さんは怒り心頭。

「非常に貴重な症例を提供した
にも関わらず、あの態度は何だ!
こんなことなら病院を替える!」

担当医の上司に文書を提出した。

後日、あの医師は辞めさせる
方向で対応するとのこと。
正式な謝罪がいまだにないことに
井上さんの怒りは収まらない。


個人的な感想を述べると、
双方よくやった方だと思う。

一般的に患者さんは医師の態度に
対して直接クレームしない。
特に術後の患者さんは、長くなる付き合いを
見据え、(嫌がらせされたくない)という
思いがつきまとうからだ。


すぐに辞めさせるという病院の姿勢も珍しい。
せいぜい担当を替える程度だ。
井上さんはむしろ
「簡単に雇用契約を切れるのか?
日本の医療業界はどうなっているの?」

と若い医師を慮っていた。

井上さんは長くドイツで暮らしていた。
権利をしっかり主張できるのは
欧州仕込だろう。


大きい試験を2度クリアすれば、
医師免許は獲得できる。
今は知らないが、20年前に医療態度の
単位取得義務はなかった。

昔から、勉強しかしていない若者が
医師になってきたのだ。

人間が好きではないが勉強はできる。
現代社会では医師は安定職とされる。

だから希望者は絶えないし、
売り手市場だ。

医療もAIにとって代わられる領域は
増える一方だろう。
患者さんと真面目に対話できない医師は
稼げなくなる。


井上さんのような患者さんが増えなくとも
その流れは自明だ。
医療教育に対話態度は加わるべきだ。
指導も含め、簡単ではない…

医者は怖い?

当院に来た子供たちは伸びる。
受験も成功する、部活でも活躍する。

ご利益が欲しくて、子供を連れてくる
親もあとをたたない。
(自ら宣伝しているという説もある…)

子供の成績を上げるのは簡単だ。
子供には「権威暗示」が効果がある。

権威暗示とは、相手が偉い人だと
思うことによって、暗示がかかり
やすくなることである。

親の権威が効かなくなっても、
教師の権威が効かなくなっても、

医者の権威はかなり効く。

社会が医者の権威を醸成して

くれているからだ。

その医者に
「君は大丈夫、絶対いける」
と言われれば、成功する確率は
確実に上がる。

ただし、このブログを読まれたら
効き目が下がるかもしれない。

ネタバレというやつだ。

そして、自分の子供にも効果が
あるかどうかは知らない。
権威失墜する面を多々目撃して

いるからだ。

中田さんの子供は小学校4年生。

最近野球部に入った。

「ピッチャーやりや。野球は

エースで4番しかオモロないで」

それだけで目の色が変わった。

お母さんも変貌に目を丸くした。

「子供は素直なの!大人はアカン。
更年期も全然よくならんし!

素直に治りなさい!」

治らない患者にキレる医者。
またもや権威は失墜した。