薬を飲み忘れないために

「薬飲むのって大変だなあ」
自分で飲むときに実感する。
毎日ずっと飲み続ける人は大変だ。

最近は一日1回内服の薬が増えた。
三度の飯を忘れない日本人には
3回内服の方が向いてる場合も多い。

潜在意識としては、多くの人が
(本当は飲みたくないんだけど…)
ではないだろうか?
結果、飲み忘れることになる。

残薬が大きな問題になっている。
数百億の規模だ。

数十兆の医療費から見れば誤差だと
思うが、できることからやらねば。

「飲み忘れ」させない工夫…

話は替わる。

オランダのスキポール空港のトイレに、
『ハエ』の的を設置した。

結果、飛散率が8割減った。
ご存知の方も多いと思う。

ライオンの口から出る消毒薬。
みな消毒するようになった。

駐輪禁止場所に子供の絵を置く。
自転車を停めなくなった。

こういう研究分野がある。
「仕掛学」というそうだ。
阪大の松村教授が牽引している。

遊び心を利用して行動させる。
薬の飲み忘れ防止に応用できないか?

楽しく飲める工夫…
知らないうちに飲み終える仕掛…

アカン

それでは効果が薄れる。
やはり、医療にはそこそこ厳かな
「儀式的」要素が必要だ。

プラセボが働いてくれなくなる。

主治医の顔を貼った薬ケースを渡す。
はどうか?
どっかの宗教みたいになるな…

https://oneloveclinic.tokyo/blog/oneloveclinic/緊急告知

自撮りで病を撃退!?

夫婦でトンカツ屋を営む白田さん。
72歳の男性だ。

白田さんはコレステロールと

ボーリングの調子がよくない。

白田さんはボーリングが趣味で、

夫婦で練習に勤しんでいる。

「トンカツつまみ食いしてるの?」
「キャベツしか食べてませんよ」
「おかしいなあ、薬飲んでる?」
「それを少しサボってます」
「ちゃんと飲んでね」

「はい(うなづく)」

会話を続けた。

「動画撮ってる?」
「え?」
「玉投げるとこ」

「使い方わからないもん」

フォームを客観視した方がいい。
今は携帯で動画が撮れるいい時代。
そんな助言をした。
でも、白田さんは自称「機械オンチ」。

何だかんだやらない言い訳を探す。

素直じゃないからコレステロールが

下がらんねん!

1時間後、妻も定期受診に来た。

妻もコレステロール治療中だ。

「奥さんは絶好調やね」
「よかった!」
「ボーリングのスコアも?」
「そうなんですよ!」

満面の笑みでうなづいた。

旦那と交代交代で動画を撮るよう

助言した。

妻は
「自分の姿は見えないですもんね!」

と言った。

素直だ!

二人は助言し合っているはずだ。
素直に聴く妻は上達する。
素直に聴かない夫は伸び悩む。

ならば自分で自分を見るしかない。

患者の特性とニーズに合わせる
「オーダーメイド医療」だ。

お薬の正しい飲み方教えます

頑なに薬を飲みたがらない人がいる。
「一生飲み続けないといけない」
「化学物質は身体によくない」
こういう信念を持っている人たちだ。

”服薬拒否文化コミュニティ”の住人だ。

現代文化を享受して生活するなら、
少し薬飲んでバランスするのでは?

あくまで個人的見解だが…

人間は文化の影響から逃れられない。

マラソンが”心地よい痛み”になるのも、
文化的教育の賜物である。
マラソンが身体に悪いと信じる人とは
正反対の効果が発生するだろう。

これはプラシーボ効果の説明でもある。

薬効の確認されている薬でも、効くと
信じて飲む方が、より効くそうだ。

効くと信じる気持ちには、
文化が少なからず関係している。
他者からの情報や、フィードバックなど…

もしかすると、科学も文化的信念の
効能を享受しているかもしれない。
とりわけ人間が対象になる医学は、
強く影響を受けそうだ。

文化的信念の効能がなければ、
ヒトの寿命は、ずっと短いかもしれない。

逆に、文化的信念がヒトの寿命を
縮めることもあるはずだ。

「それ身体によくないよ」
という助言が身体によくないのだ。
皮肉にも…

自分の信念で薬を飲まないのは勝手だ。
但し、文化的影響にまみれている
ということは自覚しておいた方がいい。

他人には軽々しく助言しない方が無難だ。

医療従事者は文化的影響の強さも
計算に入れておくべきだ。