勝手アルツハイマー

喫煙は認知症のリスクになるそうだ。
今さら、最近の新聞に載っていた。
各種がん、COPD、心臓病、胃潰瘍…
喫煙と無関係な病を探す方が困難だ。
世の中の「喫煙者イジメ」は止まらない。

「因果関係」と「相関関係」の混同
について指摘したいが、止めとく。
「逆にそれってメリットでは?」
と思ったからだ。

作家の筒井康隆(85)が対談で、
「死の恐怖や苦痛から逃れようとすれば、
ボケなきゃ仕方がない」

と言っていた。

酒や、タバコ、カフェイン、すべからく
「嗜好薬物」には意識変容作用がある。
だからストレス解消になるわけだ。

強烈過ぎる意識変容を起こす薬物が
違法認定されている。
ざっくり、そう認識している。

ストレスを忘れる、つまり「健忘」は
「生存」に必要な能力だ。
死の年齢が近づく老人にとって、
「健忘」能力は益々重要になるのでは?
認知症も幸福の一種だ。


タバコを吸うときぐらい、
「認知症?カモン!」
で喫煙すればいい。
ただし、マナーは守りましょう。

『勝手アルツハイマー』
日野武道研究所の主宰であり、明鏡塾の
塾長である日野晃先生考案の病名だ。
都合の悪いことだけ、都合よく忘れる。

それができたら人生最高なのだが…

卒中ギタリスト

小川さんは58歳男性。
糖尿病と高血圧の持病がある。
会社を経営していてストレスは多い。
酒とタバコもなかなか止められない。

先日小川さんの母親が急死した。
母の葬儀中に呂律が回らなくなった。
近所で受診したが問題なしと帰宅。

翌日当院受診。
手足の麻痺はなく、呂律異常も軽度。
だが、違和感があるので精査した。
やはり脳梗塞があった。

一週間後、退院報告に来てくれた。
ほぼ元通りの小川さんだった。
「助かりました」
「お母ちゃん一人で逝くの
寂しかったんですかね?」

苦笑いする小川さん。

小川さんの趣味はギター。
外来ではソウルミュージックの
オタクトークに花が咲く。
やはり若干いつものキレがない。
母の死と卒中のダブルショックか…

「ギターは?」
「全然問題なく弾けるんですよ」
「よかったあ!」
「実は一本買っちゃったんですよ!」
「ナイス!」


この辺がミュージシャンの良いところだ。
「心機一転」できる!
呂律が回らない?
ギターでしゃべればいい!

必読!糖尿病の治り方

神経質な伊達さんは80歳の女性。
糖尿の数値が少しでも上がると
ため息の嵐となる。

主治医が
「これくらい全然大丈夫。優秀よ」
そう言っても渋い顔をしている。

糖尿の数値とにらめっこすること
だけが人生ではない。

シャンソンが好きな伊達さんだ。

「最近歌ってます?」
「歌ってないのよ。外出てないの」
「ダメダメ。歌わなきゃ!
人間も鳥なんだから!」
「人間って鳥なの?たしかに
ピーチクパーチク言ってるけど…」
「ピーチク言うのはダメですよ。
自分の言葉ではダメ。歌は
他人の詞(ことば)だからイイの!」

自分とはこれまでに
採用してきた言葉なのだ。
自分の言葉でピーチク言ってたら

病も治らないし、マジメも治らない。

たまには他人の言葉を話すべきだ。
シャンソンはむいているのか?
明るい前向きな歌詞の方がベターだ。

「運動は?してる?」
「プールも最近サボってるのよ」
「アカンアカン。人間も魚なんだから!」
「人間って魚なの?」
「そらそうよ。お腹の中にいるときは
水かきもあったんだから!」

われながら何でも言うよなあ…
伊達さんは笑顔で帰ってくれた。
ストレスは糖尿の大敵だ。
よし、としよう。