名医とは?

「自分は先生に恵まれている」
この言葉を繰り返す鈴木さん(仮名、79歳、女性)という患者さんがいる。
東大で乳がんの手術を二度行っている。最初の手術をしてくれた先生が非常に良い担当医だったらしい。
その担当医にとって「人生初」の執刀医としての乳がん手術だったそうだ。
術後の創部を見ると決して美しいとは言えない(実際、絶対に口に出せない!)が、ご本人は満足しておられる。

数年後再発し、抗がん剤治療を勧められたが、手術をしてもらった先生に診てもらいたいと希望し、再び東大へ。
担当医を務めてくれた先生は何と教授になっていたそうだ。
お互いに再会を喜んだ。鈴木さんの希望が叶い、放射線療法とホルモン療法のみで再発乳がんも完治した。
教授になった元担当医は鈴木さんの術後創を見て、
「こんなに汚い手術をしてたんだ」と涙したそうだ。
教授になるまで紆余曲折あっただろう。自分のかつての手術を客観的に「汚い手術」というのは外科医として辛いことだと思う。
しかし、このエピソードに人間性が出ているように思う。

来月、鈴木さんは別の病院で眼科の手術を受けることになっている。
「その先生にも絶対に、私は先生に恵まれている、と言ってあげて下さいね。」と伝えた。

医師は患者に成長させてもらうのだ。
患者さんが治ってくれなければ、絶対に「名医」にはなれない。

 

よろず相談所 ONE LOVE
日本メディカルコーチング研究所
所長: 原田文植



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