親しい人を亡くしたあなたへ

「ずいぶん元気そうだねえ」

2人の未亡人が来院した。
2人とも昨年夫を亡くした。
伴侶の喪失は想像以上にキツイ。
ガラっと快適領域が変わる。
当たり前の景色が激変する。
必死で頑張って日々過ごしている。
投げられる冒頭の言葉に心が折れる。

元気でいるのは不謹慎なのか?

喪に服す。
8年前台東区のお祭りは中止になった。
被災者のことを慮る。
それも一つの選択だ。
正解はわからない。

死者を忘れてはいけないのか?
先祖を敬う。
その心は大切だ。
それは「感じる」ものなのでは?
自分の思考や嗜好、行動。
先人すべての影響を受けている。
直接的でないものも含めて。
時間は戻らない。
精一杯故人を感じて日々過ごす。
あえて思い出さなくとも生き続けている。
「強要」されるものではないはずだ。

孔子の教え。
親の死は、3年間喪に服しなさいと。
う~ん。
喪には、「服さないといけない」のか?
型どおりに悲しむ方がふしだらでは?

先日、3歳の娘が突然泣き出した。
「ノンノにはもう会えないの?」
昨年10月に自分の祖父が死んだ。
彼女の中で突然こみあげてきたようだ。
死別とは物理的にずっと会えないこと。
ようやく理解し始めたのだ。
死して孫に講義をしてくれている。
妻はAMラジオを聴くと義父を思い出す。

家族との死別。友人との死別。
患者との数知れない死別。
職業柄、かなり経験豊富だと思う。
間違いなく言える。
全員生きている。
情報を利用させてもらっている。
だから前よりもっと近くにいる。

「忘れることも立派な弔いです。
わざわざ思い出してあげる必要ない。
イヤでも勝手に思い出されるのだから。
人に批判的にイヤミを言われたら?
主治医にそう言われた、そう言えばいい」

元気にしているのは主治医のせい。
主治医にそう忠告されたから。

主治医という「権威」は意外と使える。
もちろん非難を受ける覚悟はある。

 

よろず相談所 One Love
日本メディカルコーチング研究所
所長: 原田文植

■(医療従事者向け)
【日本メディカルコーチング研究所 公式facebookページ】
https://www.facebook.com/imcjapanorg/
是非ページ『いいね』してくださいね!