下手なサッカー

「下手くそ!」

92歳の手島さん(仮名、93歳、女性)は大のスポーツ好きだ。
往診時、「イングランドVSクロアチア」の試合が再放送されていた。
その試合を観ながら、手島さんが発した言葉だ。

いつもニコニコ穏やかな手島さんは5年ほど前に「認知症」を発症し、往診している。
認知症の症状は確実に止まっている。
明るい性格だから、孫も自然に遊びに来たくなる。自宅はいつも賑やかだ。
そんな手島さんの発した言葉にびっくりした。

手島さんに限らず、90歳を超えて元気な方は、スポーツ好きが多い。
「若い頃運動神経がよかった」と答える方も多い。
「運動神経」に確信を持っている人は身体の使い方が上手だ。
「運動神経」の良い人は転倒したときに、重症化しにくいのでは?
という仮説を立てている。
「運動神経がよかった」という言葉も非常に良い「口ぐせ」だ。
また「達人の技術」を観ることは「脳」に良い影響を与えると確信している。
これは「ミラーニューロン(注)」の働きとも関係がありそうだ。

手島さんの「下手くそ!」という言葉は、「予測」している「流れ」に反する出来事が生じたため発せられているはずだ。

世界レベルの技術は本当に美しい。「集団」で「流れ」を形成できる人間の「可能性」には感嘆しかない。ある意味「自然界の美しさ」に近づいているように感じることがある。

もちろん、人間の「仕事」だから、アクシデントや躓き(つまづき)もある。
それを目撃することも脳に良い影響を与えるのではないだろうか。
実際「悲劇」を表現する「文化」は好まれる。

現代は「達人の技術」を観るためのスペックが豊富な時代だ。
何もない時代に育った人ほどその恩恵に感謝しているようだ。

世界大会は勝敗の行方に注目が向かいがちだ。
しかし、自分の中にも眠る「無限」とも思われる人間の可能性を感じる機会にもできるはずだ。

 

(注)鏡を見ているかのように、他の個体の行動を見て、自分自身までも同じ行動をとっているかのように反応をする、高等動物の脳内の神経細胞のこと。

 

よろず相談所 One Love
日本メディカルコーチング研究所
所長: 原田文植

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