ご飯論法

「朝ごはんを食べましたか?」との質問に「パンは食べたけど米のご飯食べていないので食べていない」と答えるような答弁論法。

野党が安倍首相の答弁を揶揄して上記のような表現をしていた。
「言い得て妙」で少し笑えた。

外来でも似た経験は多い。
よくあるのが、果物はおやつ(間食)にカウントされないことだ。
昔、遠足のおやつに「バナナ」は入るのか、という問題が日本中で議論されたことがあった。
今でも、高齢患者さんの中には、果物は非常に身体に良く、クスリに近いと位置づけしている人を見かける。

「夕飯」は大体5時以降で、遅い人は夜中くらいまで、下手したら明け方になる人もいるかもしれない。
夕飯は時刻設定というより「寝る前の最後の食事」という色合いが強いようだ。

「朝飯」の定義も千差万別だ。喫茶店のモーニングサービスは大抵11時で終了、ランチは11時半開始というのが一般的であろう。
「朝飯前」という言葉があるように、朝飯を重要視している人は多いようだ。
一般的に慣用句として用いられるのは「朝飯前でもこなせるほど簡単だ」という意味だ。
自分の場合、朝飯を食った後に思考活動が低下していることがわかるので、基本的に朝飯はとらない。
「朝飯前」の方がむしろ好調なので、この慣用句は当てはまらないようだ。

先日、80代の男性が「とにかく疲れやすくてフラフラする。」と外来終了時間を少し超えた時間に来院した。
混雑している日の時間外は気分がゲンナリしてしまうものだが、一番気をつけなければならない時間帯だ。
ギリギリまで我慢して、やっぱり受診しよう、と決めた患者さんの中には、大変な病が隠れていることがある。
「昼ごはんは何を食べましたか?」
フラフラで、疲労困憊している患者さんなので食欲をチェックするのは基本。それに対して、患者さんは
「昼ごはんは食べていません。朝ごはんを一時に食べました。」
この患者さんの朝食の定義は、起きて一番最初の食事のようである。

原田文植

★この本が、あなたを変える!

ロフトネットストア|コスメ&ヘア・ボディケア