ナイスショット?

「ゴルフやっちゃダメだって」
東さんはゴルフを禁じられた。
初めて受診した整形外科医に。

東さんは最近膝の調子がよくない。
ちなみに東さんは今年80歳になる。
東さんは5年前からゴルフにはまっている。
夫を亡くした寂しさをゴルフで埋めていた。
イケメンゴルフコーチも一役買った。
これまでに何度も体調不良もあった。
痛いところもあった。
逆にゴルフの腕前はドンドン上がっていた。
「結構飛ぶのよ」
誇らしげに語る姿は微笑ましい。

膝も昨日今日悪くなったのではない。
年齢相応、徐々に悪くなっている。
「ゴルフやっちゃダメよね?」
訊いてきた。
「ええよ。やって下さい」
許可した。
「良かったあ。来週あるのよ」
イケメンコーチとのラウンドだ。

人生は一度キリ。
膝の痛みが消えるかどうかは未定。
身体の全パートは同い年。
膝の痛みが消えたら別の場所に。
治癒を待っている間に事態が悪化する。
その可能性も大いにある。

「やりたい!を優先すべきですよ」
「一生できないかもしれないもんね。
これを逃したら」
東さんは自ら言い聞かせていた。

芝生の上では痛みが軽くなるそうだ。
楽しい。夢中になっている。
そのとき痛みは消える。
人間はそんな風にできているようだ。

退出時の「歩み」の方が頼もしかった。
ラウンドは始まっているのだろう。
脳内で・・・

ゴルフ、イケメンコーチ、膝痛、占星術…
全ての「統合」が東さんなのだ。
膝痛だけの人生を送らせてはいけない。
髪の毛の色が今回変わっていた。
「キレイですね!」
「でしょ~!」
膝が痛いオバサンの笑みではなかった。

 

よろず相談所 One Love
日本メディカルコーチング研究所
所長: 原田文植

 

★言葉は、身体のコントローラー。