探し物は見つからない?

岡野さんは95歳女性。
若い頃女優をしていたのでは?
と思うような美人で清楚な女性だ。
ヘルパーに付き添われての定期受診日。
表情が冴えない。

「どうしたのですか?」と訊いてみた。
「・・・」
何も答えない岡野さん。
ヘルパーさんが助け舟。
「先生に言っていい?」
うなづく岡野さん。
「朝起きたら下の入れ歯がないそうなんです」
確かに「おばあちゃん度」が強くなっている。

午前中岡野さんは探しまくったらしい。
出てこない・・・
失ったショック、見つからないショックもある。
それより、
認知症になったのでは?
というのがショック過ぎるらしい。
入れ歯をせずに主治医の前に出るのも、
プライド的に辛いのだろう。

「探し物はみつからないものです。
いわゆる「盲点」というやつですよ。
年齢は関係ないです。私もよくやります。
昨日二回携帯をお店で忘れましたよ。
岡野さんの丁度半分の年齢なのに!」
朝ジョナサン、夜テング酒場で2回忘れた。
実話だ。

「はあ・・・」
それでも笑わない岡野さん。

「 落ち込んでる時間がもったいない。
残りの人生オモロイことばっかり考えよう!
じゃないと余計認知症になってしまいますよ。
今日帰っても絶対に探しちゃダメ!
ほな、明日見つかりますよ。
見つかったらボクすごい予言者じゃない?
あっ、入れ歯盗んだのボクじゃないからね」
ようやく少し笑って、退室してくれた。

見つからなかったら?
それもご縁だ。新しい入れ歯を作ればいい。
ときは年末。
来年は岡野さんも主治医も当たり年!
口八丁も大切な医療の一つだ!?

翌朝、岡野さんから
「ありました!見つかりましたあ!」
嬉しそうな電話があった。
スタッフも目を丸くして驚いていた。

ホントに預言者になってしまった。
探し物は見つからない。
あきらめたら見つかる。
探したはず!
のところにある。

というお話でした。

 

よろず相談所 One Love
日本メディカルコーチング研究所
所長: 原田文植

 

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