栄光の架け橋

早い話が、医療従事者の仕事は
「患者さんのリミッターを外す」
ということだ。

竹下さんは何度かブログに登場している。
脳卒中後遺症だが無事に就職した。
戦力として活躍している。
新卒が入ってきて職場もフレッシュだ。
しかし、言葉と表情が乖離している。

リハビリが遅々として停滞している。
定期的にリハビリに通っている。
しかし、右腕が固い。
以前より固くなっている印象だ。

若い療法士はイイ人だそうだ。
話も聴いてくれるし、熱心だ。
「就活する人なんて見たことがない!」
竹下さんの回復ぶりに驚嘆している。
無事就職できたことは彼にとって奇跡だ。

それじゃあアカンわ。

療法士がリミッター外されてどうする!

”本来あるべき状態への回復”
これが現代リハビリの定義だ。
もしかしたら間違っているのかも?
定義が根本的に…

48歳の脳卒中患者の本来あるべき姿?
それは教科書には載っていない。
誰が決めるのか?
もちろん本人だろう。
しかし、初体験の本人には未知の世界だ。
そばにいる人間の誘導が必要だ。
本当にしたいことを引き出す。
そこまで連れて行ってあげないと!

「5年後ダンス大会出場ね」
課題を与えた。
ダンスには興味がないらしいが…

リハビリではないのだ。
発症以前をはるかに超えさせる。
若い竹下さんなら可能だ。

高見を見せてあげることだ。
まずは脳内で実現させてあげることだ。
現状との乖離が動機になるのだ。
”モチベーション”というやつだ。

「できる」と確信すること。
その確信が人間に奇跡を起こさせる。

羽生君は突然4回転半できたのではない。
4回転できる人を見たからできたのだ。
確信したのだ。だから挑戦する。
羽生君が6回転したら?
いずれ6回転半が出てくる。

医療従事者の「確信」は絶対に必要だ。
本当は「奇跡」ではないのだ。
なかなか姿を現さない「底力」なのだ。
確信だけが、底力を引き出せるのだ。

日本メディカルコーチング研究所
所長:原田文植