病名と偏見

中学時代の同級生から相談を受けた。
息子の大輔(小4、仮名)がADHDと診断され、服薬指導されたそうだ。
飲まさないといけないのか?
という内容だ。
大輔とは何度も会っている。
最期に会ったのは昨年の秋だが、年齢相応で「少々落着きがない子供」程度にしか感じなかった。
学校の成績も良い。特に、興味を持ったことへの没頭はすさまじい(戦国時代にはまっている)。
「大輔がADHDなら、お前なんか今もADHDや」
お互いに言い合っている。
一年以上診てもらっている主治医から初めて投薬された。
内科医の印象からすると強いクスリだ。
実際に「覚醒剤」の代用として使っている依存患者もいる。
投薬する側にとっては注意が必要なシロモノだ。
経緯の詳細を知らないので、安易に批判はしない。
ただ投薬の理由が、「自信を失っている」「ADHDによる二次被害の予防」とのこと。
であれば、やはり親の態度や接し方が重要だと考えたので、少しばかり助言をした。

子供はちょっとしたことで、自信をつけたり、失ったりする。
外来に定期受診している大川さん(52歳男性、仮名)の長男が志望大学に受かった。
長男もウチの外来にしょっちゅう通っていた。
少し自慢になるが、ウチの外来を受診した受験生の志望校合格率はすさまじい。
「記念受験」した学校に受かることもしばしばある。
高校生くらいまでなら、医師(や権威を感じている大人)の助言や称賛はめちゃくちゃ効くのだ。
大川さんからも「先生のお陰だ」と言ってくれていて恐縮している。
ちなみに大川さんは2月生まれ、奥さんも2月生まれだ。
夫婦ともに「早生まれ」で苦労した(?)と思い込んでいる。
だから、子供は早生まれにならないように計算して産んだそうだ!
医師で著作も多い和田秀樹氏が言っていたが、東大生は4月~6月生まれが圧倒的に多いらしい。
幼少時の4月生まれと翌年3月生まれでは同じ学年と思えないほど学力・体力ともにとてつもない差があるケースが少なくない。
和田氏は、「早い段階で「自信」をつけたことがその後の人生に多大な影響を与えているのでは?」という仮説を立てている。
この仮説が正しければ、親や学校の先生が、「自信」をつけさせるような介入が有効に決まっている。
ADHDと診断されることで、親子共々「無用な偏見」を持ってしまう可能性もある。
ADHDは日本語で「注意欠陥/多動性障害」と訳される。
「発達障害」「適応障害」もそうだが、「障害」という言葉は disorder の訳として適切なのだろうか?
強すぎる気がする。自著にも書いたが、「言葉」には必ず「映像」と「情動」が引っ張り出される。
であれば、本人、家族、周囲の人々、さらに医師の心理にまで影響しかねない。
患者さんに「病名」を与える。
それは、多くの「偏見」と自らの「先入観」を育てることになりかねない、と自戒する。

 

よろず相談所 One Love
日本メディカルコーチング研究所
所長: 原田文植

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