感情をコントロールする方法


寂しいでしょ?
そう訊かれると、いつも
「まったく寂しくないですね」
と答えるようにしている。

ちなみに
腹立ったでしょ?
そう訊かれても
「全然」
と答えるようにしている。

そっちへ行かないようにしている。
そっちの「感情」と付き合っても
あんまり良いことがない。
「うつ病」はすぐに作ることができる、
と知っているからだ。


映画のように「他人の話」なら娯楽になる。
哀しみは娯楽にできても、寂しさを
娯楽にするのは難しいと思っている。


妻が突然死した澤井さん(74歳)。
「こんなに寂しいと思わなかった」
と言った。
酒量も増えている。

「そっち行ったらアカンわ。
独りで飲むの止めましょう」

主治医はそう助言した。

澤井さんの向かいの野中さん。
斜向いの吉田さん。
そのまた隣の田中さん。
みな未亡人だ。

「誘って一緒に飲んだら?」
と提案したら、少し考えた澤井さん
「ババアばっかりじゃねえか!」
と口が悪いので安心した。
自分のジジイさを棚に上げて・・・

移動するな!自宅にいなさい!

エネルギーの余っている若者には
酷だろう。
でも、しばらくの間、独りの楽しみを
見出すしかない。
時間的にも空間的にも日本はラッキーだ。

文化に感謝しつつ、新たなスキルを
身につける時間を与えられた。

その知恵がいつか役に立つ日が来る。
その日を嬉しがって稽古することだ。

ちなみに、
嬉しいでしょ?
そう訊かれると常に
「全然」
満面の笑みで答えることにしている。