便器の話


佐藤さん(72歳)は毎月受診する。
特に大きな病気はない。
弱い眠剤と便秘薬を取りにくる。

佐藤さんは某有名私立高校出身で
インテリジェンスが高い。
「うんちく」の量に驚く。

トルクメニスタンやウズベキスタンの
文化にも詳しい。
多くの日本人には「どこやねん?」
であろう国に詳しい。


検診で便の検査をするときの話。

「うちの便器はドイツ式なので」
とこうくる。

洋式便器はドイツ式とフランス式で
違うそうだ。

便を停留させる場所があるのが
どちらかだそうだ(忘れた)。
日本の便器の多くはどちらかだ
そうだ(忘れた)。

今回の主訴は腹部症状だ。
下剤の量をどうすればいいか?
「普段は便秘だが、薬を飲みすぎると
下痢してしまうんですよね」


当たり前だ。
賢い人のはずなのだが…

「男の子の方がお腹が弱い傾向が
あると言いますが…」
と言いそうになって止めた。
新たな「うんちく」には時間がない。

なんとなくシモの話が多くなった。
下剤の量をどうするか?
佐藤さんに結論を下した。

「やっぱり多く出しときますよ。
大は小を兼ねるといいますから」