テレビ卒業

定期往診時、お昼の情報番組である落語家がコメントしていました。
「こんな事件ばっかりですね。悪魔は次の獲物を狙ってる。この辺りは監視がキツイから次の場所を探そう。となると、どこにいるかわからない悪魔をずっと監視しないといけない時代になったのか。」
新潟で起きた女児遺体遺棄事件に対して。

ホンマ?

日本で凶悪犯罪は増えているの?
警察庁の発表によると、減り続けています(ただし詐欺事件だけは増えています)。自動車事故も年々減っています。世の中は安全になっているようです。

どうしてこの落語家はこんなコメントをするのでしょうか?
視聴者を不安に陥れるようなコメントを。
自著にも記しましたが、人間は感情的になるとバカになります。バカになると判断を誤ります。典型的なのが「オレオレ詐欺」です。息子の声を聴き間違えるのですから!
判断力が低下した状態で「はい、CM」となる。欲しくもない商品を買きゃ
という気持ちにされてしまうかもしれません。
真打クラスの落語家は観客の意識状態を操ることに長けているはずです。意図していなかったとしたら、迂闊(うかつ)だとしか言いようがありません。

凄惨な事件です。遺族の心が安まる日が早く来ることをお祈りするのみです。しかし、テレビで繰り返し、こんなやり取りを繰り返すのは別の危険も生み出していることに視聴者は気づくべきです。
健康や病気を扱う情報番組も全く同様。テレビなんて観ずに、外へ出て歩いた方が健康になるし、「悪魔」も顔を出しにくいはずです。
テレビを捨てる勇気を!

日本メディカルコーチング研究所
所長: 原田文植

 

■原田文植 著作
「病は口ぐせで治る!」
フォレスト出版

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睡眠のお話し

キリンの睡眠時間は哺乳類で最少の約10分程度だそうです。
高校時代に授業をさぼって動物園に行き、動物たちをボーっと眺めて過ごしていました。
キリンが全然クビを回さないので、立ったまま眠っていたのかと思っていました。眠ってなかったと知って驚きです。

人間の睡眠時間は哺乳類の中ではかなり長いようです。
思考活動をするために必要だといわれていますが、個人差があることは否めないでしょう。著作を毎週のように出している佐藤優氏はかなりのショートスリーパーだそうです。

睡眠は宗教洗脳のようなところがあり、「私は~時間寝ないとダメ」と思い込んでいる人が非常に多いように思います。
自身で思い込む必要最小限の睡眠時間が確保できないと、睡眠薬を希望する患者さんがしばしばおられます。
「脳と身体が十分に疲労しなければ眠れません。子供のような眠りがほしいなら、子供のように好奇心を持って無駄な動きをたくさんやって、心身ともに疲労して下さい。」
と説明しています。

睡眠不足が肥満の原因?
ストレスによる過食なども原因の一つだと思われます。
昨年、覚醒に関与する脳内物質『オレキシン』分泌を抑える薬剤が、糖尿病にも有効であるとする内容がNHKの番組から発信されました。
完全に先走った放送内容で、この薬剤を求める糖尿病患者さんが殺到し、問題になったことは記憶に新しいです。
保険適用が取れてないので当然処方できません。
ちなみにオレキシンは敗血症性ショックには有効らしく、やみくもに抑制するのもよくないらしいのです。やはりクスリは「諸刃の剣」ですね。

睡眠薬と認知症との因果関係についての報告も多数あります。
やはり、できるだけ自力で質の高い睡眠ができるような生活を目指すべきでしょう。

最後にショートスリーパーで有名なエジソンの言葉を記しておきます。
「みんな寝過ぎだ。私は死んでからたっぷり寝る。」

 

原田文植

■原田文植 著作
「病は口ぐせで治る!」
フォレスト出版

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忘っぽいのは素敵なことです

「物覚えが悪くなった」「とにかくよく忘れる」
患者さんの訴えの中でも高頻度の悩みです。

実は悩む必要はないのです。
「忘却」とは人間にとって、最も重要な能力の一つです。
イヤなこと、悲しいこと、ツライことが山ほどあります。忘れられなければ、生きていけませんよね?
提言します。
あえて、忘れてみましょう!
忘れる訓練をするのです。間違っても覚えようなんてしない。これで、「忘れる」というストレスからは解放されましたね。どうせ大切なことはイヤでも覚えています。
逆に忘れるつもりで接しても、それでも残るようなものだけが、「本当に重要で血の通った情報」なのです!
ちなみに「忘却」というのは思い出せないことをいうのであって、潜在意識にはきちんと保存されているのです。
たとえば、物忘れで悩む80歳の女性は、20年前に死別した伴侶の誕生日を覚えておられます。今日買うはずだった物のことを忘れてしまっても。
どちらが重要なのでしょうか?
無意識が重要性のランキングをしてくれているのです。
そして、忘れてはならないこと、それは「忘却」という能力こそが集中力の源だということです。なぜなら、フォーカスすべきでない情報を忘却してはじめて、フォーカスすべき対象に集中できるからです。(「集中力」と「忘却」の関係についての考察は、改めて機会を設けます。)

先日、里帰り出産をする妻と3歳の娘とお別れのシーンがありました。ずっと手を振り「お父ちゃ~ん」と叫ぶ我が子の声に不覚にも涙が出そうになってしまいました。
独り新幹線に乗り込み、座席で、しばし淋しさをかみしめた後、読書と仕事に専念没頭。翌日銭湯で小さな女の子の姿を見て、自分の娘のことを思い出し、愕然としました!
丸一日娘のことを忘れていたのです。
私は冷酷な人間なのでしょうか?
否!
これも間違いなく集中力がなす業なのです。


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原田文植