注文まちがい

自分の思いを相手に伝える。
想像している以上に難しい。
相手の理解度が違うからだ。
それはIQとかそういう話ではない。
さまざまな先入観が入るからだ。

下島さんは76歳女性。
夫と蕎麦屋をしている。
朝から晩まで馬車馬のように働き、
家事もしっかりこなしている。

先日脊椎の圧迫骨折をした。
整形外科で診てもらっているが、
治療が長引いている印象だ。

「医者にしっかり伝えた?」
訊いてみた。
どこまで治してほしいか?
どう治りたいか?
仕事で相当動き回ること。

日常と仕事中の活動性も印象も
全く違う人は意外に多い。

下島さんもその一人だ。
それを知らない医者は下島さんを
「76歳女性の一症例」
として扱う可能性が高い。

「?」
な顔をしている下島さん。
こちらの質問の本当の意図が
下島さんに伝わっていないようだ。

「カツ丼を注文しているのに、
素うどん出てきたらお客さんは
怒るでしょ?」

ようやく理解できたようだ。

「自分は何を求めているか?」
を相手に伝えるのは簡単ではない。
よく知っておくべきだ。
でないと素うどんが出てくる。

厄介な痛み

口内炎…

ちっぽけな存在が人生のクオリティを
とてつもなく下げる。

しかも厄介な場所にできている…

内科医の仕事は「しゃべり」が
大半を占める(はず…)。
しゃべるたびに傷口が疼く。

いつもより少し無口な主治医。
余計なことをしゃべらない分、
長い握手で胡麻化す。
患者さんの痛みに心底
「共感」できる日になった。


痛みにも「波」があるのがよくわかる。
対面する患者さんによって
痛みの「質」が変わるようだ。

交感神経の活動のせいか?
唾液分泌量と関係があるのかも。

これは「実際の痛み」なのか?
それとも「余韻」なのか?
それとも「恐怖」なのか?
得意の「忘却テク」も駆使する。

効果は?

あった。
いつもより治りが早い!

しかし、努力を水の泡にしかねない
予定が夜に入っている。
友人の結婚式の余興の打ち合わせ。
場所は赤坂の激辛韓国料理だ!
新婦が激辛好きゆえのチョイス。

「ええい、なるがままよ!」
傷口に塗りたくるように食った。
筆舌に尽くし難い痛み…
短時間で麻痺したようだ。
数分で舌好調。

一夜明けて今朝はほぼ完治。
重症度からすれば治癒速度は
かなり早い方だと思う。

「激辛塗りつけ療法」は
誰にも勧めるつもりはない。
検証するつもりもない。

痛みはもちろん嬉しくない。
だけど永遠の痛みなんてない。
その確信は大切。
自分で人体実験するのも大事。

どうせ他人には理解できないのだから…

5,4,3,2,1

4歳の娘がダダをこねる。
妻のカウントダウンが始まる。

「5,4,3,2…」

泣きながら妻に従う娘。
ほぼ百発百中に行動する。
ネイビーシールズ*のようだ。

やるべきことを本人が
わかっているから従うのだ。
将来、自らカウントダウンする
ようになるだろう。

悪くない「しつけ」だと思う。

「感情」をコントロールせよ!

書籍のタイトルのようだが、
そんなことできるのか?
感情がコントロールできたら
ロボットだ。

感情が子孫や文化を残す。
感情は人間にとって必要不可欠だ。

感情による行動制限が問題なのだ。
行動にアクセルをかけてくれる
感情ばかりではない。
ブレーキをかける感情もある。

行動と感情は別。
どんな感情であっても、
粛々と行動に移す。

それが真のプロだと思う。

演奏を止めるな!

いかなる状況でも「ゼロ秒」で
笑いながら動ける人間になりたい。
号令「5,4,3,2…」は
理に適っている。

*アメリカ海軍の特殊部隊